カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「わかってるよ。そんなことよりなにより、君に許してもらう方が先だって」


え……?

「君が許してくれなければ、プロポーズどころか、愛していると言う資格すら僕にはない」

顔を上げた私の頬を、温かな手がそっと包み込む。

「嘘をついて、騙して……たくさん、傷つけた。危ない目に遭わせた。どんな理由があろうと、それは事実だから。どれだけ謝っても足りないってわかってる。ほんとに、ほんとにごめん……」

震える指が、私の髪へ、こめかみへ、その存在を確かめるように、たどたどしく触れていく。


「もう二度と、そんなことはないって約束するから。一生守るって、誰より幸せにするって約束するから。だから……どうか、僕に愛してると言わせてほしい」


掠れた声で、とつとつと告げられて。
きゅんと甘く鳴る胸の奥へ、熱い何かが生まれ、広がり、身体を巡っていく。


熱く、狂おしく。
悶えるほど切なく。
けれどキラキラ、光をこぼしながら煌いて——


あぁこれが、愛おしいってことか……

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