新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「まぁ、パチもんっていうか、模造品って多いしな」
ぽつりと言ったのは、カブくんだ。
「ほんとそれ。私なんかこの間、縁日の屋台でLunaのリングそっくりの、なんか変なリング、見つけましたもん」
サツマちゃんもカブくんに同意すると、頬杖をついて息を吐く。
「ハナちゃんのそれも、その小学生の男の子?が、くれたなら、夏祭りの縁日とかで買ったやつを、落ち込んでるハナちゃんを励ますためにくれたものなのかもねぇ」
「うん……そう、かな……」
「そうだよー。そもそも、Lunaのジュエリーを小学生の男の子が女の子にあげるって有り得ないし」
言いながら、うんうんと頷くカブくんを前に、私は言葉を詰まらせた。
確かに……カブくんの言うとおりなのかもしれない。
もしかしたら、ご両親が持っていたものを勝手に持ち出して、私にくれたという可能性もゼロではないけれど……。
小学生が一昔前のLunaのジュエリーを買えるわけがないし、私も根岸さんに指摘されるまでは、オモチャに似た類のものだろうと思っていた。
一点物……といえば聞こえは良いけれど、箱もない、手渡しでそのまま渡されたものだし高級品だなんて考えたこともなかったのだ。
なにより、もう十何年も昔のことだし、記憶が曖昧になっているのも仕方がない。