新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「でも、縁日の屋台で買った模造品でも、落ち込んでる女の子を励ますためにネックレスを渡すって、その男の子、今頃はめちゃくちゃ色男になってるんじゃない?」
面白そうに言ったカブくんは、形の良い唇の橋を持ち上げて小さく笑った。
「……あ、それ、なんか良いっすね」
「ん? 縁日の屋台の模造品?」
「違いますよ! そこじゃなくて! えーと、落ち込んでるハナちゃん先輩を励ますために、ジュエリーを贈った、みたいな……」
そのとき、未だに混乱を引きずる私とは裏腹に、突然、瞳を輝かせたサツマちゃんが企画書の一枚を手に取った。
そしてそれを裏返すと、呆気にとられるメンバーを置き去りにして、性急に筆を走らせる。
「これっすよ!」
【落ち込んでいる誰かに贈るジュエリー】
【励みになるジュエリー】
可愛らしい筆跡で書かれた言葉。
それをペンでトントン、と叩いたサツマちゃんは、再び嬉々とした表情で顔を上げた。