新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「よし、そしたら一旦、今日の夕方までに企画をまとめて社長に──」
「残念ながら、社長は今週の頭から来週の頭まで、海外出張っすよ」
「あ……そうか。そうだったな」
「と、すると、早くても社長に話せるのは来週の月曜日っすかねぇ?」
「メールで送っておけば見てくれるかもしれないけど、今日の夜はハナちゃんの歓迎会だからなぁ」
それぞれが頭を抱える中でひとり、私は唐突に名前が出た湊の顔を思い浮かべた。
たった今、サツマちゃんが言ったとおり……Lunaの社長である湊は、シンガポールに出張中だ。
先方からの依頼で急遽、先週の土曜日に日本を経つことになって、帰国は日曜日の夜予定。
突然決まった出張で、湊は謝ってくれたけど……仕事なのだから仕方がない。
というよりも、湊は突然の出張にほんの少し苛立っているようだった。
『俺が帰ってくるまで、変な男を近寄らせないように』
朝、家を出る間際にそんなことを言い残した湊は、私に呆れるくらいの長いキスをした。
そのままベッドに運ばれそうな勢いで、私は玄関先で腰を抜かしてしまったほどだ。