新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「お客様、いかがなさいましたか?」
エレベーターを降りてすぐ声をかけられて、私は弾かれたように顔を上げた。
視線の先にはウェイターさんが立っていて、朗らかな表情で私のことを見つめている。
「あ……すみません。え、と……十九時半の予約で、近衛(このえ)さんという方の……」
「お連れ様の花宮様ですね。席まで、ご案内いたします」
どうやらお相手は、既に到着しているみたいだ。
私のことを聞かされていたらしいウェイターさんに促され、席まで向かう途中、今更ながら緊張で足が震えた。
一週間前、メールをくれたのは【Luna】の近衞(このえ)さんという人だ。
メールの文面はとても丁寧で、何より誠実そうだった。
だからこそ、今回こうして直接会って話をしようと決断したのだけれど……。
……一体、どんな人なんだろう。
何より、メールに記載されていた話は本気なのか。