新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「彼と出会って気がついたんです。自分の " 最善 " は、自分が心の底から笑えることなんだ……って」
ずっとずっと、不安な日々を送っていた。
けれど今は、俯いてばかりではなく、まっすぐに前を向いて歩いていこうと思える。
「私は……そんなふうに、私とおばあちゃんを支えてくれる彼を、今度は私が支えたいとも思ってるんです。それが自分の夢を叶えることにも繋がるから」
「花宮の夢に?」
「はい。それでこの先ずっと、私は彼が私を大切にしてくれる以上に、彼のことを大切にしたいと──」
「思っています」と、言いかけたところで不意に、店内にカラカラン……という大きなベルの音が響いた。
「……えっ?」
直後、声を漏らしたのは正面に座す根岸さんで、私はつられて彼の視線の先へ振り返った。
暖色の灯りに包まれた空間。
店内はほぼ満席で賑わっていたけれど、一際輝くその姿はすぐにハッキリと、認識することができた。