新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「急用って、何かトラブルでも?」
「いや、トラブルというわけではないけど……まぁ、どうしても最優先させたい案件があって」
「最優先させたい案件?」
湊の言葉に、キョトンとして首を傾げたのは根岸さんだけではなかった。
ナスさんもカブくんも、サツマちゃんも、私も……思わず固まって湊の顔を見つめてしまう。
「ああ。それで、お取り込み中のところ悪いんだけど、花宮さんを借りてもいいかな?」
「え……」
「実は契約のことで急遽、今日中に確認しなきゃいけないことができたんだ」
私のこと……?
「それは……。でも、今日は花宮の歓迎会で……」
「……ああ。せっかくの歓迎会なのに、申し訳ない。でも、どうしても今すぐ、彼女に来てもらわないと困ることなんだ」
ほんの少し、申し訳なさそうに眉尻を下げた湊はそう言うと、リーダーである根岸さんを窺った。
それに根岸さんは「……それなら、」と声を漏らすと、再び私へと視線を戻す。