新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「湊……?」
「……桜にする」
耳元に唇を寄せて囁かれ、反射的に身体が跳ねた。
次いで後ろから私を抱きしめる湊は髪をアップにしてあるせいで露わになったうなじに、唇を押し付けた。
「み、湊……っ」
「この間つけた跡、もう消えてるな」
言いながら湊はチクリとした痛みを首筋に残した。
湊はここ最近、こうして定期的に、私の身体のどこかに所有印を残すのだ。
一応、服や髪で隠れる場所にしてくれるのは、彼なりの譲歩なのだろう。
だけど私は鏡を見るたびに思い出しては、身体の芯が疼いてしまう。