野良ネコと…………ひなたぼっこ
カラオケに行くという四人と別れて

唯ちゃんと二人で、デートしながら帰ることにした。

車に乗り込むと、先ずはお説教。

「二人っきり以外の海では、このビキニは禁止だよ。」

厳しめに釘をさしたのに

「これは尋ちゃんのだから、もう着ないよ。
それに、先生が四人ばかり見たら嫌だから着ただけで……
ホントは、ピンクの方が好きだから。
先生、ホントに女の子の水着に興味ないの?」って。

「嫌~。
見ない訳じゃないけど…唯ちゃんといたら他の人は見ないよ。」って……

ちょっと苦しい言い訳。

敢えては見ないけど…見える分には仕方ないからなぁ~。

「じゃあ!唯のことを見てたの??」

そう言われると………

それはそれで、誤解を与えそうだし……………う~ん。

「でも、唯より……みんなの方が
胸だって大きいし、スタイルだっていいよ!」

思わず四人の水着姿が浮かんでしまい………

「う~ん。………確かになぁ~」って……言ってしまった。

マズイ!!!!

…………と思った時には『時……すでに遅し』って感じで。

「アァ!!やっぱり見てたんだぁ!」って……

これは本当にマズイ。

唯ちゃんが怒るのなんて、この際どうでも良い。

マズイのは……四人に連絡されること!

とにかく阻止しないと…………職員旅行が大変なことになる。

「見たっていうか、見えるよね??唯ちゃんだって見えたでしょう?
別に、スタイルや胸の大きさで選ぶわけないから
唯ちゃんは今のままで大丈夫だよ!」

必至な言い訳に、矛盾も感じながらも話していたら

「そんなの、フォローになってないもん!」って……

普段は鈍いのに、こんな時だけ鋭いんだよなぁ~

「まぁ~、そんなに気にしないで。
ピンクの水着、可愛い唯ちゃんには……本当によく似合ってたよ。」

このフォローは効いたみたいで

「ホント??!!」って……嬉しそうだ。

オツムも可愛い彼女で、良かったよ。
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