不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
「マユコは、私が誤解されると心配してくれたんだろう? 大丈夫だ。長い間必死で探したが、ウィズにはいなかった。短い間だけでもマユコが婚約者になってくれるなら、私は楽しい。どうだ?」

 短い間と言われてまゆこは顔を上げる。

「わたしは争いごとが苦手だから、少しでも避けられるならその方が助かる。……それでは、婚約者様、少しの間だけどよろしくお願いします」

 冗談めかして笑って言った。精いっぱいだ。

 軽く頭を下げる。顔を上げると、やはり彼と目が合う。見つめ合ってしまうが、あと少しのことだから、ルースには我慢してもらおう。
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