不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
王城の侍従長だと名乗った者に先導されて城の中に入り、長い廊下を歩いてゆく。
バーンベルグ城より広いのに、どこまで行っても人が両側で列をなしている。しかも好意的とは言い難い視線で注目されていた。
ジリアンとまゆこが通り過ぎると、噂話が飛びかう。
うっすらとでも聞こえるから、聞こえよがしと言ってもいいだろう。
『公爵様の婚約者殿はお若く見えますなぁ。下手をすると子供にしか……あ、いや、どうやらカーライル様より一つ下らしいですぞ』
『まぁ、見掛けばっかりなのね。結構なお年じゃない』
貴族の家の娘は早くから父親に婚約を決められる。あるいは、自分が気に入った相手にひたすらモーションを掛けて十代の内に成婚へなだれ込む。
カーライルは父親の地位や家柄があるので、好き勝手をしていても周囲は苦笑いで流してくれるらしい。
まゆこはどこの馬の骨という認識なので、標的になりやすいようだ。
『公爵様なら選び放題でしょうに、まさか嫁行きおくれ……あら失礼、残り物に捕まえられてしまうなんて。残念ですわ』
『お宅のお嬢様はぞっこんでしたからな。ですがまだ婚約。公爵様なら、婚約くらい何度白紙に戻してもお相手は見つかるでしょう』
具体的な嫌がらせをしてこないだけましだ。ジリアンの婚約者には、そこまで手が出ないので、陰口に勤しむというわけだ。
バーンベルグ城より広いのに、どこまで行っても人が両側で列をなしている。しかも好意的とは言い難い視線で注目されていた。
ジリアンとまゆこが通り過ぎると、噂話が飛びかう。
うっすらとでも聞こえるから、聞こえよがしと言ってもいいだろう。
『公爵様の婚約者殿はお若く見えますなぁ。下手をすると子供にしか……あ、いや、どうやらカーライル様より一つ下らしいですぞ』
『まぁ、見掛けばっかりなのね。結構なお年じゃない』
貴族の家の娘は早くから父親に婚約を決められる。あるいは、自分が気に入った相手にひたすらモーションを掛けて十代の内に成婚へなだれ込む。
カーライルは父親の地位や家柄があるので、好き勝手をしていても周囲は苦笑いで流してくれるらしい。
まゆこはどこの馬の骨という認識なので、標的になりやすいようだ。
『公爵様なら選び放題でしょうに、まさか嫁行きおくれ……あら失礼、残り物に捕まえられてしまうなんて。残念ですわ』
『お宅のお嬢様はぞっこんでしたからな。ですがまだ婚約。公爵様なら、婚約くらい何度白紙に戻してもお相手は見つかるでしょう』
具体的な嫌がらせをしてこないだけましだ。ジリアンの婚約者には、そこまで手が出ないので、陰口に勤しむというわけだ。