不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
「何のつもりだ」
さらに絡んでこようとしたカーライルを、片手一本で弾き飛ばす。女性に対しての礼儀以前に嫌悪が勝って振り払ってしまった。
さすがに全力を出すのは控えたので、カーライルは廊下の壁に背を打ち付けただけですんだ。彼女はすぐさま身を立て直す。
ジリアンは、後ろにしたドアを見る。閉じていたのにほっとした。
ほんの一瞬の入れ違いだったから、まゆこが見ていたとは思わなかったのだ。
カーライルはいつものしおらしい態度で涙を浮かべる。両手を豊満な胸の前へ持ってきて握り合わせながら訴えた。
「強硬手段にでてしまったのは許して。でも闘技の前にあなたに触れておかないといけないから、焦ってしまったのよ。だって、王になるためには、〈ただ一人〉の者に触れないといけないでしょう?」
暗にバーンベルグ家の呪いについて言う。触れないと、という部分は誤情報だ。
ジリアンが想いを抱くだけで、呪いは成就する。
前方には先導役の侍従がいるのでそれ以上は口にしなかった。
「フォンダン家には優秀な間諜がいるようだな。だが、おまえではない。無意味なことはするな」
さらに絡んでこようとしたカーライルを、片手一本で弾き飛ばす。女性に対しての礼儀以前に嫌悪が勝って振り払ってしまった。
さすがに全力を出すのは控えたので、カーライルは廊下の壁に背を打ち付けただけですんだ。彼女はすぐさま身を立て直す。
ジリアンは、後ろにしたドアを見る。閉じていたのにほっとした。
ほんの一瞬の入れ違いだったから、まゆこが見ていたとは思わなかったのだ。
カーライルはいつものしおらしい態度で涙を浮かべる。両手を豊満な胸の前へ持ってきて握り合わせながら訴えた。
「強硬手段にでてしまったのは許して。でも闘技の前にあなたに触れておかないといけないから、焦ってしまったのよ。だって、王になるためには、〈ただ一人〉の者に触れないといけないでしょう?」
暗にバーンベルグ家の呪いについて言う。触れないと、という部分は誤情報だ。
ジリアンが想いを抱くだけで、呪いは成就する。
前方には先導役の侍従がいるのでそれ以上は口にしなかった。
「フォンダン家には優秀な間諜がいるようだな。だが、おまえではない。無意味なことはするな」