不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
「概略だけ掴んでくれ。おまえを召喚する前提だ」

「国王というのは、国を守る人なのね」

「そうだ。太古は巨大な魔法力を操る者がたくさんいたらしい。いまは血が薄くなり、魔法力も失われた。早くから力の保持に努めた家が三つ残っているだけだ。その三家から王が排出される」

「三つの家……。ジリアンのバーンベルグ家はその一つなのね」

「そうだ。なんだ、よく分かっているじゃないか。敏いうえに察しがいい」

 褒められた。頬が上気してゆくのをごまかそうと、まゆこは早口で応える。

「訊いていたことを繋ぎ合わせれば、それくらいなんとなく分かるわ」

 ジリアンの視線が強まる。
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