誰からも愛されない

✛✛結婚したい


それからは、秋山さんとお母様を交えて
楽しく話をしながら過ごした。

昼食もごちそうになり終えた時に
忍さんが、
「父さん、母さん。
私は彩心と
結婚したいと思っています。
出来る限り早くと思うほどに。」
「いいんじゃないか。」
「あら、私は最初からそのつもりよ」
と、秋山さんとお母様。

結婚の話しは、私も初だったので
びっくりしていると
楓さんが
「おじさん。彩心さんにプロポーズしたの?
彩心さん、キョトン!としてるよ。」
と、言われて
「あ・・まだ。」
と、忍は彩心を見てから
「彩心。ごめんね。先走って。」
と、言われて首をふると
「まったくお前は。」
と、秋山さん。
「では、彩心ちゃんから結婚の許可を
貰ってからだな。
こんな息子だが、頼むよ。」
と、言ってくれる秋山さんに
「良いのでしょうか?私で。」
「何を言ってるの彩心?」と、忍。
「問題ないよ。」と、秋山さん。
「すべて伺ってますよ。
私は、可愛らしい嫁とお出かけするのを
楽しみにしてるのよ。
長男の嫁は、海外だから。」
と、お母様。

そんな言葉に、嬉しくなり
彩心は、涙を流すと
忍が、そっと抱きしめて涙を拭いてくれた。

凪は、そんな二人を見て
もう、どうあがいても無駄だとわかった。

呆気ない片思いだったなぁ
と、思っていると
「凪おじさんにも、良い人が現れますよ。」
と、楓にこっそりと言われたので
楓にデコピンして
「それは、ありがとう。」
と、言った。

秋山と忍は、それを見て笑っていた。
彩心には、わからなかったが・・・・
< 60 / 107 >

この作品をシェア

pagetop