誰からも愛されない

✛✛皐さんにバレた


お母様にご挨拶した日から
平穏に過ごしていた。

皐さんと紫月さんにも
お母様にご挨拶した報告をすると
二人とも喜んでくれたが・・・

皐さんから、夜に電話があり
「彩心、何かあったの?」
「えっ、なぜですか?」
「なんとなく、わかるのよ。
さあ、薄情しなさい。」
と、言われて
清香さんに言われた事を話をした。

「まったく、なんなの?その子は。
それで?彩心は、身を引こうと?」
「············
どうしたら、良いのか
わからないのです。
私のせいで、忍さんや秋山さん、お母様に
迷惑をかけたくない。」
「忍君は、気づいて尋ねたのでしょ?
なぜ、言わないの?」
「だって、お姉さんの娘さんだよ。
可愛くてたまらないと思うし
とても、言えない。」
「ふぅ・・・自信がないの?
自分より姪子を選ぶかと?」
「いえっ······
でも······やはりそうなのかな?」
「彩心。
あんなにあなたを大切にしてくれてる
忍君だよ。」
「わかってるんだけど。」
皐さんは、
「はぁ~、しばらく様子を見る。」
と、言ってから
電話をきった。

今日は、無理を言って
自分のマンションに戻った。

忍さんは、色々言ってくれたけど
最後には、私の意見を聞いてくれた。

忍さん·····
 ごめんなさい。我が儘言って。
< 64 / 107 >

この作品をシェア

pagetop