秘書課恋愛白書

「もっと僕のことを見て。綾女には知ってほしいんだ」


儚げな瞳に吸い込まれそうになった。

ちゅ、とリップ音と共に離れる唇。

骨張った手がするりと顎を撫でてふわっと微笑んだ。


「う……わっ」


思わずそんな声が漏れた。

綺麗な顔が見たこともないくらい柔らかく微笑んで、こんな顔も出来るんだと知った。


本当にズルイ。

ヤバイ…これは、本当に落とされる。

そこら辺のホストなんかよりもタチが悪い。


「真っ赤。可愛い」

「かっからかわないでください!」

「なんで?僕は本心しか言わないよ。好きな子に可愛いって言って何が悪いの?」


いや、そういうところですよ。

急激に甘い雰囲気にどこまでも酔いしれ落とされていく。


「だから、綾女が僕を受け入れてくれるまで嫌なことははしない。本当は今すぐにでも抱きたいくらいだけど」

「だっ…抱き……」


社長の言葉にいちいち反応してたらキリがないのもわかっているが思わず顔を赤らめる。

ガバッと布団を剥いで私を見下ろす社長の視線を辿ると、それは私の胸元へといきつく。
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