秘書課恋愛白書
その顔は些か赤く染まっているようにも見える。
「…ダメだ」
「え…?」
「…なんか、幸せすぎてヤバイかも」
そう言って笑った社長に釣られて私も笑みが溢れた。
私の顎に手を掛けて唇が重なった。
再び甘いキスを降らせる社長に答えるように私は目を閉じる。
ちゅっちゅと鳴るリップ音が余計に恥ずかしさを助長させる。
キスを続けながらしなやかに私のワイシャツに手を掛けた社長。
今までとは違い優しい手つきでゆっくりと前ボタンを外していく。
ドキドキと心臓は鳴りっぱなし。
きっと社長にも伝わっているだろう。
電気が付けていない部屋とはいえ、真っ暗闇に慣れた目は社長の表情を映し、緊張感が漂っていた。
ワイシャツを脱がされだ後はすぐに全てを剥ぎ取られてしまった。
その鮮やかな手捌きといったら…
女慣れしていることに妬いてしまう。
ぷいっと顔を背けて胸元を手で隠すと社長が口を開いた。
「綾女、恥ずかしいの?」
「恥ずかしいに決まってるじゃないですか!…それに、社長が…慣れてることに…」
ごにょごにょとそう漏らせば、面食らったような表情をしてみせる。