秘書課恋愛白書
「馬鹿だなぁ。本当に好きな人とするのは初めてだよ」
「なっ…」
「逆に僕のが綾女に嫉妬してる」
もう少し早くキミに出逢いたかった、と嘆く社長が可愛く見えて仕方がなかった。
私だって、もう少し早く社長に出逢いたかったと思う。
過去には戻ることが出来ない。
でもこうやって現在だからこそ出逢えたんだ。
「約束するよ。絶対大事にする」
ふんわりと柔らかく微笑んで頬にキスをする。
緩めていたネクタイに手を掛けると社長も着ていたワイシャツを脱いで上半身を露わにした。
綺麗な顔の下には想像もできなかった筋肉質な体に思わず唾を飲み込んだ。
……私いつからこんな変態になったの。
全部完璧なんて、ズルイ。
ジッと見つめていると社長が私の手を取った。
そして自分の胸元に手を移動させると、私の指先が社長の素肌に触れた。
触れた素肌は熱を持ち、少し汗ばんでいた。
ドクドクと急速に打つ鼓動に私は社長を見上げた。
「…もっとスマートにするはずだったんだけど、綾女が可愛すぎて抑えられないかも」
前髪を掻き上げて舌なめずりする社長に腰が引けたのは言うまでもない。