僕のホシ


「..晴海。どうする?声かける?」


「いや..。人間でもやばいだろあんな暗いところに体育座りは。」


「やっぱそう思う?」


ひそひそ話が聞こえたのかその女の人はこっちに顔を向けた。


思わず2人で手を握ってしまった。


デビューしてわずかのキラキラなアイドルがこんなところでメンバーと手を繋いでいるなんて。


正直笑えてくる。


こっちに顔を向けてきたその女の人は俺ら2人が思っていたよりも綺麗な、けど幼いようなそんな第1印象だった。


気づいたら俺は颯の手を離して、その女の人の方へと歩いていた。


颯は立ち尽くしたままだった。

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