僕のホシ


まるで小さい女の子に話しかけるようだった。


「どうしたの?こんなとこで。」


傍から見たら危ない男2人に声をかけられた女性にしか見えない絵柄。


けど女の人は怖い素振りも見せず一言だけ。


「私には..なにもないから..。」


何も...ない..?


訳が分からなかった。


というよりは、どう解釈して良いのか手こずった。


何も持っていないと言うことでいいのか?


颯とひそひそ話を交わした。


このまま放置するわけにはいけないかと思い、とりあえず交番へ行こうと。


けれどその人は次の瞬間。


「あなたの家に行くのはダメなの?」


驚く暇もなかった。


ただ颯と目が合うばかり。

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