嘘つきピエロは息をしていない
「わぁわぁ! 来てくれたんだー!」

 私が駆け寄ると、一歩後ずさる西条くん。

 勢いよく近づいちゃったせいかな。

「ごめんね、今、休憩中っていうかお菓子みんなで食べてるだけなんだけど」
「そう。楽しそうだね」

 部室に西条くんが来てくれるなんて感激だ。

 昨日いつの間にか眠っちゃったせいで結局なんの話もできなかったんだ。

「西条くんの先輩たち怒ってなかった?」
「え?」
「寝ちゃうとか。恥ずかしすぎる」

 私の言葉に眉をひそめる、西条くん。

 やっぱりマズいことしたよね!?

「私、謝らなきゃ……」
「おーい、吉川。せっかく西条連れてきたのに一人じめしてどうする」

 保先生の言葉でハッとする。そうだよね、今は演劇部のみんなと話をしないと。

「埋め合わせは絶対させてね!」
「……うん」
「西条。自己紹介ヨロシク」
< 230 / 294 >

この作品をシェア

pagetop