それを過去と呼ぶには(仮)
あっぶなかった~!!!



学校を出て、額についてた汗を拭く。



あと少しで、前の喋り方をするところだった。



でも、童(わっぱ)は今聞かないしな~。



落ち着け~、私は小野鳴海、私は小野鳴海。



自分に言い聞かせながら、深呼吸をする。



大丈夫、大丈夫……よし。



落ち着いてきた。



ゆっくりと歩きながら、さっきのことを反省する。



怒ってたけど、何でこんなに心が乱されたんだろう。



家族の前でも、前の喋り方なんてしないのに。



生まれ変わって17年目になるけど、初めて前世を知らない人に言った気がする。





< 12 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop