♥バレンタインの奇跡♥
そんな日々が続いたある日。


「あんた、いつまでそうやって過ごしてるつもり?」

声の主はお母。
私もだいぶ太ったが、お母に近付くにはまだまだ程遠い。
その事に少しだけ安心感を覚える。


いつまで…か。
そんなの、こっちが知りたい。


「さあねー。永遠に?あっはは」

「バカか」

むっ。
真顔のお母に、ちょっぴりイラっとする。
でもすぐにどうでもよくなる。


「はい、そうです。私はバカです。バカで結構コケコッコー」

「…」

何、その冷めた目…。


ふんっ、なにさっ。
…私だって、このままじゃダメなことぐらいちゃんとわかってるよ。
実家暮らしとはいえ、携帯代やらその他諸々の支払い等々お金は必要だし。


ちゃんと、わかってる…。


でもなぁー、どうせ雅人からももう連絡来ないし、携帯なんて無くたってどうでもいいんだけどねっ!

なーんて…。
私の中にはまだ雅人がいる。
本当に未練たらしい女。
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