だったら俺にすれば?~オレ様御曹司と契約結婚~
期待を裏切らない俺様ぶりだが、そんなことは玲奈の知ったことではない。
「いやいや、あの、困ります!」
「なんで?」
「なんでって……あの、私一応合コンに来ていてですね」
「目当ての男でもいるのか」
瑞樹は軽く首をかしげて、じっと玲奈を見下ろす。
その目は、『そいつは俺よりいい男なのか?』と語っている気がした。
「いや、目当てって言われたらいませんけど……だけどせめて親しい男友達のひとりでも作らないと、大変なことになるんです」
「大変とは?」
「えっと……」
「――」
無言の瑞樹にじっと見つめられ、玲奈はすくみ上がった。
(なんであれこれ聞いてくるの……っていうか、目力がすごい、怖い!)
顔が美しく整っているので、黙っているだけで怖い。同じ人類とは思えない。
蛇に睨まれた蛙、ライオンの前のシマウマの気分だ。
「だから……親が、見合いしろってうるさくて! 大手銀行のお偉いさんの息子さんとか、うちと同じような中小企業の三代目とか、会わせようとするんですよ!」
気がつけばペラペラと、言わなくていいことまで正直に告白していた。