王子は冒険者になる!
「こんなところにいたのか?」
ふいに、頭の上から声がかかる。
「う・・・わ。
あ、アレク兄様。」
びっくりした。
「護衛騎士のビラットが探してたぞ。
あと、リィアも。」
ふっと笑って 頭を撫でられる。
どうしたのか?
勉強がつらかったのか?
って笑う 兄の表情は
やっぱり、
俺は、安心して好きだなぁと思うわけだよ。
相変わらず、青頭の彼は 兄の一歩後ろで睨んでるけどさ。
大丈夫。青頭よ、そんなに10歳児を睨むんじゃないって。
襲いかかるわけでもないし、俺、兄と敵対する気 ないし。
「アレク兄様。
少し、お話してもいいデスカ?」
えぇと、ちょっと青頭を見る。
あんまり、あいつには聞かれたくないなぁ
兄は気が付いたように
後ろに手をやる。青頭はちっと 顔を一瞬歪めたが、
一礼して 下がる。
「なに?フラン。」
「アレク兄様は、秘密の会話をするための魔法とか使えますか?」
兄は一瞬驚いたが、
すぐに、笑って 指をくるっと 回した。
指から 兄の魔力があふれ、二重丸を描く。
中に『防音』と書いて
魔法が発動したのがわかった。
なるほど、防音か。
おぉ。すごいな。
どーやってやるのかなぁ この、文字描くやつ。
ってか、兄の魔力を感じるのは初めてだな。
あーー、とおくから 青頭が心配そうに見てるよ。
でも、これで聞こえないからいいかな。