あなたと私と嘘と愛
「ごめん、分かったから。そんな風に泣かないで。僕の降参だ。ちゃんと理由を話すから」
隣から視線を向けられ、ドキッと身構える。
「正直言うとずっとビクビクしてたんだ。亜香里ちゃんからいつ本音を言われるのかって」
「…は、本音?」
「はっきり言って心変わりをしたのは亜香里ちゃんの方じゃないの?」
「えっ?」
これには驚いたけどすぐに言葉が出せなかった。
どういう意味だろう。
思わず2、3度瞬きを繰り返してしまった。
「実はさ、この前見ちゃったんだよね」
「…何を、ですか?」
「亜香里ちゃんが知らない男と手を繋いで歩いてるとこ」
「……は?」
待って待って。
えっ!となる。いつどこで?そんなことしたっけと、急に焦り顔になる。だって身に覚えのない台詞だもん。
「それ、本当に私でした?」
「もちろん。見間違える別けないよ。一緒にいた相手もすごい美形だったし」
そんな人知り合いにいただろうか?と知人友人関係を辿ったところであっ、と優斗の存在を思い出す。