あなたと私と嘘と愛
「亜香里はね、僕の全てなんだ。だから部外者の君に俺達の付き合い方をどうこう言われたくはないね」
「坂井さ……」
「…あっそうですか…、それはスミマセンでしたね」
結局真由は途中で席を立った。
食事を中断し不機嫌丸出しで帰って行った。
最後はもう呆れ顔と言うか、私達と関わっていたくないという素振りが丸見えだった。
これには私も坂井さんの制止を聞かずすぐに後を追ったのだけど。
「…真由……!」
「…ごめん。亜香里には悪いけどあの人は好きになれない」
足を止めた真由が振り向き様私に厳しい顔を向けた。
「親友の彼氏だからよっぽどのことは多目に見ようと思ったんだけど無理。あの人は無理」
「…まゆ……」
「亜香里もさ、もっと自分の意見を言った方がいいよ。見てたら全部彼の言いなりじゃない。そんなんで楽しいの?」
鋭い視線が私を貫き、強い動揺が…
「ちょっとがっかりした。いつもの亜香里らしくないし、2人を見ててもなんかお似合いという気がしない」
「……で、でも最初はすごく応援してくれてたじゃないっ」
「最初はね。私も坂井さんの上辺だけの人柄しか見てなかったから。でも彼があんな人だとは思わなかった。正直引く」
そう言った真由は真っ直ぐ私を見て次第に不安げな顔にもなった。
「あの人は癖が強すぎるよ。直感的にヤバイ気がする。亜香里も気を付けて?ああいう人は心から気を許さない方がいいと思う」