あなたと私と嘘と愛

「………」


唖然と何も言うことができなかった。

さすがにそれは違う。真由は私にとって大事な友達だと思ったけれど、きつく抱き締められたため、声を出すことができなかった。

その代わり気分が悪くなってきた。
頭が重くなり、色んなバランスが崩れていくのを感じた。

次第に気持ち悪さまで込み上げてきてしまい、その日は結局そこで終了。坂井さんに自宅まで送ってもらい、1人になった。


がチャリ……
電気もつけないままソファーに倒れるようにダイブした。

幸いなことに家には誰もいなかった。
だからリビングはシーンと静まりかえっていて余計孤独のような気分になった。

じわりじわり涙が滲んでくる。
私の何が悪かったんだろうと思いながら、あの時自分の意見が何も言えなかったことにすごく後悔をした。

どっちにもいい顔をしたバチが当たったんだ。

大切に思ってる人の前では昔から自分の意見が言えなくなってしまうところがある。
相手の顔色を気にし、他人の意見に流されてしまうとこが自分の悪いとこだとも分かってる。


(これからどうしよう…)

こんなにもダメ出しを受けると坂井さんとの付き合い方も分からなくなってくる。
そんなに彼は駄目なんだろうか?

でも自分が好きになった人。

だけど最近の彼の言動は良く思えない時がある。

自分の気持ちがぐちゃぐちゃだ。うつ伏せになり気持ち悪さをこらえていると、スーと意識が遠退いていく。

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