あなたと私と嘘と愛
ふと意識が戻った時、心地いいほどの温かさに包まれていることに気が付いた。
重い体をのっそり起こし、顔を上げると暗かった筈の電気が付いている。
しかもエアコンまで付いていいて部屋の中は快適なポカポカ温度だった。
また身動きをするとズルリ、肩から何かがずり落ちるのが分かり、それが身に覚えのない毛布だと気付くと私はそれを手の平で触れた。
「わ…」
やけに手触りがいい。
今まで触れたことがないぐらい滑らかで、しかも温かくていい匂い。
何これ気持ちいい。
新感触だった。
(これはシルク…かな?)
自分のものではないそれに興味津々になりながら、思わず体にくるみ直して頬擦りをする。
「あったかい…」
「それは良かったね」
突然背後から声がしてビクついた。
それは先ほどまで存在しなかった脳内に触れるような落ち着いた声。
「…あ……」
「おはよう。起きたんだ」
そこにいたのは優斗だった。
しかも濡れた髪の毛をタオルでわしゃわしゃと拭いている。
思わず目を剥いた。
上下黒のスウェット姿を見ると、どうやら彼はお風呂から上がったような格好だ。