あなたと私と嘘と愛
「やっぱりあなたって変わってる…」
「そんなに聞いて欲しいの?敵対してるこの俺に」
ちょっと意地悪くした言い方に多少ムッとなったけど、彼の言ったことはあながち間違いじゃない。
そしてハテ?と疑問が浮かぶ。
私は彼に聞いてもらいたいの?
話してどうしたいのだろうか?
「そ、そういう訳じゃないけど…」
自分で自分の考えが分からない。
私のことはほっといて欲しいと言ったのは自分なのに…
ただ変に思われるのは嫌だなって思っただけで、妙な誤解をされて母にこの事が伝わるのも避けたいなっていうのもあって。
「べ、別に大したことじゃないからご心配なく」
「そ、ならいいね。ま、その時がきたら自然となるようになるよ。それよりさ、冷めないうちに食べた方がいいんじゃない?まずくなるよ」
「あ、うん……」
私は箸を持って口を開ける。
だけど同時に首も傾けたくなった。
彼は時々良く分からないことを言う時がある。
なんともミステリアスな人だ。
それなのに、この付かず離れずのこの曖昧な距離感がちょうどいい。
思いのほかホッとしてる自分がいた。
必要以上に踏み込んでこない優斗の性格は私の中ではありがたかったし、むしろこの時の私はちょっと楽でいいなという好印象までもたらした。