あなたと私と嘘と愛

「あながち父親だとは言いにくくてつい兄だと言っちゃった感じじゃない?」

「あ、当たりです…」

「ま、一般的に見てこんな若い父親はいないからね」

「わ、分かってるならいいじゃないですか。説明するこっちの身にもなってくださいよ」

「まぁ、君も難しい立場だからね。別に責めるつもりはないよ。こんなことで咎めるつもりもないから安心して。むしろ君が望むならもっと話も合わせるし」

「………」


何だか気にしてたことを全部言われた感じだ。
鋭く理解のある言葉の数々にこっちは何も言えなくなる。
むしろ拍子抜けさえしてしまった。


「…なんか…どうも……」

色々つっみたいことはあるけど、ここはまずお礼だよね?


「一応ありがとう。さっきは助かったから」


あの坂井さんにこれ以上変な心配をかけなくてすんだ。だからホッとした。
あそこで嘘がバレてたら余計面倒なことに成りかねないもんね。

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