あなたと私と嘘と愛
「一応こっちも保護者だからね。いざと言うときは君の見方になるよ。それが悠里さんとの約束だし」
「ふーん。てことは多少私に対して多目に見てくれるってことですね。じゃ、ここは遠慮なく図々しくしちゃいますよ?」
チラッと少し意地悪く言うと、優斗がふっと目を細めた。
「ご自由に」
母との約束、ね。
それを聞いたらなんか素直に喜べないけど、その笑顔はやけに私を安心させた。
何でだろうと不思議に思いながらも、彼の既成の枠にとらわれない性格は今の私にとってどこかありがたかった。
そして嫌いじゃ、ない。
何だか彼に対しての敵対心が少しずつ和らいでいくのを感じたが、あえてそれに気付かないよう蓋をした。
「それにしても君の彼氏、平日の朝から顔だけ見に来るとかよっぽど愛されてるんだね」
「…え、まぁ……」
こういうのが愛なのかは分からないけど、大事にされてるのは確かだ。
けどその愛が強すぎて最近窮屈に思えるのは私が恋愛初心者だからだろうか?
これが普通なの?
さすがにそれは聞けなかったけど、優斗が入れてくれた珈琲を飲むとホッと体が温まった。