あなたと私と嘘と愛
「…あ、うん。けっこうぶっ飛んだところがある人だから…」
そう言って誤魔化したけど、優斗は何故か納得したような顔はしなかった。
「大丈夫?」
「…な、何が?」
「本当は彼と上手くいってないんじゃないの?」
核心を突いた言葉にドクンと動揺しそうになったけど、
「…別に、そんなこと」
「本当に?」
最近感じる優斗の視線は何か苦手。
鋭いというか何というか、私の心の内を読み取ろうとしてる気がするから。
「ほ、本当に大丈夫だからっ」
「じゃあ朝ご飯は?」
「い、いらない。時間ないからもう行くよ」
やっぱり何か言いたげな優斗を無視して玄関を出る。
彼はやはり何かに気付いてるのだろうか?
何となく顔を会わせずらい。そんなもやっとした気持ちを抱えたままうーちゃんの車に乗り込んだ。
「おはよ、あーちゃん」
「おはよ」
うーちゃんに柔らかに返す。
だけどすぐ私の耳元にうーちゃんの怪訝な声が近付いてくる。
「…あいつ、今日も来てる。ほら、あそこに路駐してる車、あれ坂井さんだから」
そう言われた方をチラッと見て無言で頷いた。
確かにある。黒色のワンボックスカー。
何度か乗ったことのある彼の車だ。
坂井さんとの話し合い以来毎日見る光景だ。
彼は私を見張ってるというか監視してる。
それに当然ゾッとするけれど、あえて気付かないふりをして停車している彼の車の横を通りすぎる。