あなたと私と嘘と愛
すべてドライブレコーダーに録画するためだ。
こういう些細なことも重要な証拠になるらしい。
毎日決まった時間に不気味に停車している車はどう考えたっておかしい。
私以外の住人だってきっと不審に思ってるはず。
うーちゃんと別れて専門の教室に入る。
すると私を見つけた真由が一目散にこちらの方へと駆け寄ってきた。
「おはよ亜香里、…で?今日の収穫は?」
おはようの団欒より何よりそっちの方が気になるらしい真由に苦笑い。
収穫とは坂井さんから送られてくるラインのことだ。
私は「ちょっと待って」と言いふぅ、と息を吐いて彼から送られてきたメッセージを開く。
「おはよう僕の女神、今日も可愛いね」
「その花柄のスカートよく似合ってる。とても素敵だよ」
「この前送った100本のバラは気に入ってくれたかな?僕から君への情熱の証だよ」
「僕の愛は偉大だからね。君をずっと思ってる。誰よりも亜香里を愛してる」
「そろそろ電話に出てくれないかな?亜香里の声が聞きたい。寂しくて死にそうだ」
そんな内容がずらり。
1日に何度も届くメッセージは正直見るのも嫌になる。