あなたと私と嘘と愛
けどギリギリのところで耐え、それを押し止めた。
「あ…りがと。だいじょうぶ、だから…」
甘えてばかりもいられない。
むしろ優斗の方が心配だ。
耐えながら彼の今置かれてる心境を考える。
「優斗こそ大丈夫?昨日から寝てないんでしょ?」
自分ばっかり色んなことを背負って倒れちゃうじゃないかと心配になる。
優斗だって疲れてるはずなのに…
「心配してくれてありがとう。俺は大丈夫だけど…、もし、亜香里に抱き締めて欲しいって弱音を吐いたら癒してくれる?」
「……」
落ち着いてはいるけど、いつもより寂しそうな声だった。だから一瞬言葉に詰まる。
これは優斗の本音、なの?
優斗なりの甘えなんだろうか?
だとしたら…
「も、もちろんだよっ、私も会いに行くから!いっぱい抱き締める!」
感情のままを口にした。
彼が私に自分の思いを委ねてくれるなら私もそれに答えたいと思う。
やっぱり好きだもん。この気持ちは変わらない。
例え母と非常識な契約を結んでようが優斗は優斗だ。
今まで見て触れてきた優斗本人に嘘や偽りなんかないって思うから。
「安心して?大好きだよ優斗…」
それを聞いた優斗が一瞬押し黙ったけど、
「ん、俺も…」
間を置いて嬉しそうに呟いた彼にやっぱり愛おしさが溢れ出す。
優斗だって不安な思いを沢山抱えてるはずなのに、いつも人のことを心配してばかり。
やっぱりこんなの駄目だよね?
「ありがとう。亜香里のお陰でまた元気出た。疲れが吹き飛んだよ」
だから私もちゃんと向き合わなきゃ。
しっかり現実を受け止めないと。