あなたと私と嘘と愛

少なからず気持ちがスッキリとした私はそれからなるべく前向きに考えるようにした。
その夜真由は泊まってくれて、ずっと側にいてくれた。
結局その日も優斗は帰って来なかったけど、昨日よりも気持ちが落ち着いている。どこか吹っ切れたようにも思う。
けど次の日の朝早く、優斗からの再びの電話で慌てて飛び起きる。

「もしもし亜香里!」

出ると切羽詰まった様子で取り乱した彼の声が。

「今すぐ来て!悠里さんが…っ」

ガタッと立ち上がる。
それを聞いた私は慌ててバッグを手に持った。
隣にいた真由も心配した面持ちですぐにタクシーを呼んでくれた。
その後すぐに到着したタクシーに乗り込むと前回と同様、心拍数が駆け上がる。

隣で真由が「きっと大丈夫だよ」と手を握ってくれた。


「亜香里今すぐ来て!悠里さんが…っ
状態が急変してまた危篤状態にっ!もしかしたらこのまま…っ」


先程優斗から伝えられた言葉が脳裏に渦を巻くように広がる。
たまらず両手を膝の上で握りしめる。
正直まだ心の準備なんてできてない。

けど許さない。
このまま一度も話せないま逝くなんて許さない。
何も聞いてないんだよ。
まだ何一つ聞いてない。
直接話したいことが沢山あるんだから。

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