あなたと私と嘘と愛
「待って、亜香里は行かないの?」
「だから言ったでしょ?私これから先約があるの。さっきもメールに入れたじゃない」
「…あら、そうだったかしら?」
とぼけた顔に余計苛立が増す。
あんまりにも腹が立ったから「携帯見て確認しなさいよ」と冷たく言い切った。
そんな私を見て何故か母は一旦優斗から離れた。
「…その荷物、もしかしてお泊まり?」
「そ、今日は帰らないから後は2人でイチャつくなりご自由にどうぞ」
もう勝手にすればいい。
私は今度こそ家を出ようとした。
それなのに、
「待ちなさい。泊まるってまさかあなた恋人でもできたの?」
「は?」
突拍子もない発言にまたしても呼び戻された。
たまらず振り返ると腕を組み、珍しく驚いた様子の母が私をガン見してる。
「あなたにそんな人がいたの?」
まるで意外そうな顔だ。
私にいちゃ悪いのか。
そう思ったけれど実際は違う。男っけはまるっきりないし、ただ真由の家に一時的に避難させてもらうだけ。
だけど、なぜ外泊するだけでそんなに驚かれ、そういうことに繋がるかが分からない。母の頭の中は常にピンクのお花畑にしかなってないのだろうか?