月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「そうだ。私の名前も季節を表す言葉なんですよ!」

「クレハが?」

あれ? なんだかこの話題は、食い付きがよさそうだ。


「えっと……さっき日本には、四季があるって言ったんですけど、その秋という季節なんです。」

「アキ……」

「一番暑い季節から、一番寒い季節になるまでの間の名前なんです。木の葉が地面に落ちる前に、緑色から赤や黄色に色づくんです。それを"紅葉"と言って……それが私の名前の由来なんです。」

ちょっと自分の名前を、こんな風に説明するなんて、恥ずかしくて照れる。


「季節の名か。素敵な名前だ。」

「ありがとうございます。」

ジャラールさんだったら、そう言ってくれると思ってた。

素敵な名前って、顔がニンマリする。


「我々の名前にもちょっとした意味がある。例えばハーキムは"督智あふれる者"だ。」

「えっ‼ハーキムさん、すごい!!」

ハーキムさんは、それでも表情一つ、動かさない。
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