月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「ああ。連れ去られてからたったの3日間で、救出された。その後、助けられたお妃様に新しい命が宿った。現王もお妃様もその命が産まれてくるのを楽しみにしていた。やがて二人の間に、王子が生まれたのだ。」
「それがジャラールさんなのね。」
だけどハーキムさんの顔に、明るさはない。
普段表情がなく、冷静沈着だと言っても、主人が産まれた時の話くらい、ニコッとするものでは?
「……生まれた王子は、父君とは似てもにつかなかった。たまりかねてお妃様に問うたところ、連れ去られていた3日間、敵の王に凌辱されていた事を告白した。」
「それは……」
頭から血の気が引いた。
「……そう。ジャラール様は、父君の血ではなく、敵の王の血を引いていたのた。お妃様は何度も何度も王子の命乞いをした。王は……惚れ込んでいるお妃様の願いを無下にはできず、後継ぎにはしないと言う条件で、王子は生き残った。」
「それがジャラールさんなのね。」
だけどハーキムさんの顔に、明るさはない。
普段表情がなく、冷静沈着だと言っても、主人が産まれた時の話くらい、ニコッとするものでは?
「……生まれた王子は、父君とは似てもにつかなかった。たまりかねてお妃様に問うたところ、連れ去られていた3日間、敵の王に凌辱されていた事を告白した。」
「それは……」
頭から血の気が引いた。
「……そう。ジャラール様は、父君の血ではなく、敵の王の血を引いていたのた。お妃様は何度も何度も王子の命乞いをした。王は……惚れ込んでいるお妃様の願いを無下にはできず、後継ぎにはしないと言う条件で、王子は生き残った。」