替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
「フェルナン!遅いじゃないか!
待ちかねたぞ。」

「ルーサー様……」



次の日もルーサーは集会所を訪れていた。
私の顔を見るなり、まるで友人のような笑顔を向けられ、私は一瞬戸惑ってしまった程だ。



「さぁ、勝負だ。
今日は昨日のようにはいかぬぞ。」

「はい、どうぞよろしくお願いします。」



ルーサーは、昨日とは確かに少し違う手法を繰り出してきた。
しかし、私はその方法に勝つ手を知っていた。
結局、昨日同様、二回対戦したが、二回とも私が勝ってしまった。



「また私の負けか……」

「申し訳ありません。」

「謝るようなことではない。
そなたのように強い者に会ったのは初めてだ。
どうだ…城に来て、私に指南してくれぬか?」

「指南だなんて滅相もない。」

「いや、私は本気だ。
もっと強くなりたいのだ。」



ルーサーの達ての希望で、私は城へ出向くこととなった。
それは私にとってもメリットのあることだ。
ルーサーと話が出来るだけではなく、もしかしたら、弟のマーカスにも会えるかもしれない。
それに、城の様子も知ることが出来るのだから。
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