替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
「まずは、薬屋に行こう。
人が多いから、はぐれないようにな。」
「はい。」
確かに人が多い。
まぁ、都会と比べるとそうでもないけど、最近はとにかく静かな暮らしをしてたから、ちょっと刺激的。
どちらかというと、西洋風の顔立ちをした人が多いけど、意外と私みたいなハーフっぽい顔付きの人もいた。
だから、フェルナンさんも私を見て、驚かなかったんだと思う。
人混みをかき分けながら、私達は薬屋さんに向かった。
「やぁ、フェルナン。」
「こんにちは、グランテさん。」
「おや、見慣れない顔だな。」
そう言って、薬屋のおじさんが私の顔をまじまじと見る。
「あぁ、ちょっと事情があって、預かってる子なんだ。」
「事情って…おまえさんの良い人じゃないのか?」
(……え!?)
おじさん、なんてことを言うんですか!
恥ずかしいじゃないですか!
私がわたわたしていたら…
「そんなんじゃないですよ。」
フェルナンさんの冷静な声に、私の興奮も一気に冷めた。
そうだよね。
まだ知り合ってそんなに経ってないし、私は、特に綺麗ってわけでもない、どこにでもいるごく普通の女の子…
しかも、最近はメイク道具がないからすっぴんだし、おしゃれだって出来ないんだもん。
イケメンのフェルナンさんが、こんな私のことなんて相手にするはずないよね…
わかってたことなのに、なんだか妙に落ち込んでしまった。
(私、やっぱりフェルナンさんのことが好きなのかな?)
人が多いから、はぐれないようにな。」
「はい。」
確かに人が多い。
まぁ、都会と比べるとそうでもないけど、最近はとにかく静かな暮らしをしてたから、ちょっと刺激的。
どちらかというと、西洋風の顔立ちをした人が多いけど、意外と私みたいなハーフっぽい顔付きの人もいた。
だから、フェルナンさんも私を見て、驚かなかったんだと思う。
人混みをかき分けながら、私達は薬屋さんに向かった。
「やぁ、フェルナン。」
「こんにちは、グランテさん。」
「おや、見慣れない顔だな。」
そう言って、薬屋のおじさんが私の顔をまじまじと見る。
「あぁ、ちょっと事情があって、預かってる子なんだ。」
「事情って…おまえさんの良い人じゃないのか?」
(……え!?)
おじさん、なんてことを言うんですか!
恥ずかしいじゃないですか!
私がわたわたしていたら…
「そんなんじゃないですよ。」
フェルナンさんの冷静な声に、私の興奮も一気に冷めた。
そうだよね。
まだ知り合ってそんなに経ってないし、私は、特に綺麗ってわけでもない、どこにでもいるごく普通の女の子…
しかも、最近はメイク道具がないからすっぴんだし、おしゃれだって出来ないんだもん。
イケメンのフェルナンさんが、こんな私のことなんて相手にするはずないよね…
わかってたことなのに、なんだか妙に落ち込んでしまった。
(私、やっぱりフェルナンさんのことが好きなのかな?)