替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
「それじゃあ、俺達は洞窟に行けないってことですか?」

「心配するでない。」

おばあさんは、ポケットから小さな木の札のようなものを取り出し、それをテーブルの上に置いた。



「……おばあさん、これは?」

「森の中で迷わない護符じゃ。
それと、森の中にはタリムという魔法使いがおるはずじゃ。
その者にわしからの手紙を持って行くがええ。」

「ありがとうございます!」







「マリウスのこと…どう思う?」

食事の後、私とフェルナンさんは、酔い覚ましに泉の近くまで足を伸ばした。
頬を撫でる涼やかな夜風が気持ち良い。



「え?ガザンの末裔って話ですか?」

「そうだ。どう思う?」

「私にはよくわからないですが…
多分、お母さんの思い違いじゃないですか?
本当に末裔なら、家系図くらいありそうですし…」

「意外と冷めた考え方をするんだな。」

「では、フェルナンさんはマリウスさんが本当に王族だと?」

「いや、そこまでの確信はない。
とにかく行ってみるしかないな。」

フェルナンさんは、マリウスさんに着いて行くつもりのようだ。
確かに、マリウスさんの結果を知りたいから、私も行きたいとは思うけど…
でも、二度と出られない森っていうのがなんか怖いよね。
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