幼なじみとナイショの恋。
『……』
『はるくん……。もしこのまま……私の側から誰もいなくなっちゃったらどうしよう……?一人ぼっちは……寂しいよ……っ』
あの時私は、ミサキちゃんの件が引き金で、ずっとずっと溜め込んできた思いが溢れ出してしまったんだ。
見て見ぬふりをしてきた不安と寂しさは、口に出した途端堰を切ったように流れ出し、自分じゃどうすることもできなかった。
誰かの前であんなにも涙を流したのは、あれが初めてだった。
その間もはるくんは、ずっとずっと私の頭を優しく撫で続けてくれて……。
それが嬉しくて、余計に涙が止まらなくなった。
全てを吐き出し、ようやく私が少しだけ落ち着くと、はるくんはゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。
『ならないよ。結衣は、絶対に一人になんてならない』
『はるくん……?』
『俺────』
あの時、はるくんは何て言ったんだっけ?
あの時の私にとって、そして、今の私にとって、とてもとても大切な言葉だったと思うのに、どうしても思い出すことができないの。
あの日のはるくんの声が、私にはもう聞こえない────。
────い。
「結衣!起きなさいっ!」
鼓膜が震えるようなその声に、勢いよく目を見開く。
「……お母さん……」
腫れているのか瞼は重く、いつもより視界が狭い。