幼なじみとナイショの恋。

「じゃあ、悠斗は蒔田さんのことを諦めるんだな?」


「……」


「本当に、それでいいんだな?」



真剣な顔で真っ直ぐ俺を見据えてくる翔吾。



「……しつこい」



翔吾の視線から逃れるように顔を背けると、溜息混じりに翔吾が「……わかった」と呟いた。



いいんだ。それで。


きっとそれが、結衣のためなんだから。


俺は結衣に、笑ってて欲しい。


例えそれが、俺に向けられたものではなくても……。



「じゃあお前、部活の後付き合え」



そう言って、ポンと両肩に手を置いてくる翔吾。


キリッと眉尻を釣り上げ、わざとらしく真剣な顔を向けてくる。



「……は?」


「男子会するぞ!」


「……意味わかんねぇ」


「失恋っつったら男子会だろうが!あ!いっとくけど、お前に拒否権はないからな!さ!俺もーどろー!」



有無を言わさず、軽快な足取りで体育館に戻っていく翔吾。



何だ男子会って。


嫌な予感しかしない……。




その予感は、この後見事的中することになるわけだけど……。













「つーか正直ぃ!俺ぁ、この間のあの態度だけは、同じ男としてどうかと思うわけぇ!」


「厚木、それコーラだよね?何で酔っ払ってんの?」



……うぜぇ……。

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