幼なじみとナイショの恋。
「そ、そういう意味での“勘弁して”かよ!?おっまえ、紛らわしいわっ!!絶対蒔田さん悪い風に勘違いしてるぞ!?」
「それならそれで、別にいい。今更、俺の本意を知ってもらおうなんて思ってない」
「〜〜〜っ!何でお前はそうやって、何でもかんでも諦めるんだよ……」
歯を噛み締め、悔しそうにそう零す翔吾。
俺が感情的になれない性分なだけに、こいつがこうやって感情的になってくれるのは、なんだか少し救われる気がする。
「しかし、夏休み前から蒔田さんも尾上も様子がおかしいとは思ってたけど、まさか二人の間にそんな事情があったとはね。近寄ることすら許してもらえないとか、キツイよな……。何も知らないのに、“早くくっつけばいいのに”とか“じれったいやつらだな”とか思っててごめんな」
「思ってたのかよ」
「あはは!だって俺、散々牽制されてたしね〜」
「……悪かったな……」
正直俺は、八木のことが羨ましかったんだ。
未来の結衣の隣りに、俺以外のヤツがいるのだとしたら、きっと八木みたいなヤツがピッタリだと思った。
こいつなら、間違いなく結衣のことを傷つけることはないし、きっと結衣もすぐに心を開くことができる。
結衣と八木が次第に仲良くなっていくのを見ていて、柄にもなく焦った。