幼なじみとナイショの恋。
今俺の胸にしがみつく先輩は、耳まで真っ赤に染めて、まるで別人に見えた。
「私、はるのこと中学の時から知ってたんだ!中学時代バスケ部でさ、OBとして中学の大会の方にも応援に行ってたから」
俺の胸に額を擦りつけ、先輩はどうにでもなれと言うように言葉を強く吐き出す。
「そこで、はるのこと知って一目惚れした!だから、うちの高校に入学してきてくれて、しかも、うちのバスケ部に入部してくれた時、飛び跳ねるほど嬉しかった!」
「先輩……」
「はるが、まだあの子のことを好きなことはわかってる!でも、いつか私が忘れさせるから!だから、私と付き合ってくれないかな!?」
小刻みに震える先輩を見て、さっきの先輩の言葉が頭を過ぎった。
新しい恋。
先輩とそれができれば、きっと結衣のことを忘れられる。
しかも、先輩はすぐに忘れろと言っているわけじゃない。
今、まだ俺の中に結衣がいると受け止めた上で、こうして告白をしてくれているんだ。
俺にとっては、これ程ありがたい話はないじゃないか。
今まで、俺を好きだと言う女子の告白を散々断ってきた。
それは、いつだって結衣のことしか見えていなかったから。
でも、これからはそういう訳にはいかない。