幼なじみとナイショの恋。

……喧嘩?



睨みつけられている張本人は確か、古賀(こが)みずきさん。


金髪に近い髪色に、色白でとっても綺麗な顔立ちの彼女は、クラスでもとても目立っているからよく知っている。


今彼女を睨みつけている、ちょっと派手な子達といつも行動を共にしているイメージだけど……。



「だから、あんた達のその腐った根性、いい加減付き合いきれないって言ってんの」


「はぁ!?何なのあんた!今までそんなこと思ってたわけ!?」



うわぁ……。


しゅ……修羅場だ……。



いきり立つ相手の子達を前にしても、古賀さんはものともしていないようで全くの無表情。



「もういいっ!!あんたと友達とかやってらんない!!二度と話しかけないでよ!!」


「はいはい。言われなくても話しかけねーわ」


「っ!!」



────パン!



あ。と思った瞬間、女子の一人が古賀さんに平手打ちをした。


それを見ていたクラスメイト達が騒然としている。


だけど、そんな心配をよそに古賀さんは、平手打ちの衝撃で背けた顔を彼女達の方へゆっくりと向けて。



「気がすんだ?」



ゾッとするような顔でそう嘲笑った。



「い、行こう!あかり!」


「う、うんっ」



相手の二人は一瞬怯むと、逃げるように教室を出ていった。



……す、すごいな……。


たった一人であの迫力。
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