幼なじみとナイショの恋。
エレベーターの扉が閉まると、そこは二人だけの空間。
もうこんなこと、小さい頃から幾度もあったことなのに、鼓動はさらに加速していく。
制御できないこの音が、静かだと彼に聴こえてしまいそうで、私は意を決して彼に話題をふることにした。
「は、はるくん!今日も眠そうだね!」
「めちゃくちゃ眠ぃ……」
気だるそうに頭の後ろを掻きながら、くあっとあくびをするはるくん。
「もしかして、また、遅くまでゲームしてたの?」
「当たり」
「ほどほどにしないと、いつか大寝坊しちゃうんだからね。ほら、寝癖もついてるよ」
クスクスと笑いながら、はるくんの寝癖にちょんと触れる。
相変わらず、羨ましいくらい柔らかな髪の毛だ。
はるくんなら女の子に生まれ変わっても、きっともの凄く美人さんなんだろうな。
「結衣に言われたくないし」
すると、はるくんが私の手を取り、首を傾げるように私の顔を覗き込んできた。
真っ直ぐな瞳に射抜かれる。
驚く間もなく、はるくんの反対の手が頬に伸びてきて、キュッと私の口の端を親指で拭った。
「いちごジャムついてた」
「……っ」