いつか、眠るまで








あとは、薬をもらうだけ。



先生との空間からは逃げ出したかったけど、病院からは逃げ出したくない。



わがままな考えが頭をよぎる。



このまま時間が止まればいいのに。



呑気なことを考えていると、誰かがわたしのうしろに勢いよく座ってきた。



ソファ越しに振動が伝わる。



「あ、ごめん!大丈夫?」



その人は顔の前で手を合わせて謝った。







< 16 / 249 >

この作品をシェア

pagetop