いつか、眠るまで
「あ、起きたんだ。大丈夫?」
「大丈夫」
あぁ、懐かしいな、この会話。
…ん?前にもこんなことあった??
「ここ、俺の家なんだ。」
「知ってる。楠木くんのお父さんの家、ね?」
【お父さんの】というところを強調させて言う。
「まぁ、うん。」
と、苦笑いしながら言う彼。
そう。似ている。
誰に?
わからない。
でも、確かに誰かに似ている。
それだけはわかる。
でも、どうしても思い出せない。